家の傾き修理・地盤沈下修正工事は見積もり前のレーザー測量が肝心

目次
「測量と診断」で見積もり金額、工法が変わります
家の傾きを修理・修正する工法は大きく分類すると、耐圧板工法、土台あげ工法、薬液注入工法、アンダーピニング工法の4つに分けられます。
この中から個(戸)別の家の実態に合わせた「測量と診断」で選別され、この選択が初めの重要なポイントです。
家は傾いているが、今後これ以上地盤そのものの沈下は起こらないと思われる場合、もしくは施工会社の保証がある場合は、耐圧板工法、土台あげ工法で問題はありません。
地盤沈下が進行中なのか、それとも収束しているのかで適している工法が異なります。
まだ地盤に不安が残る場合は、再沈下を防止するためにも薬液注入工法、アンダーピニング工法を選択するのが望ましいでしょう。
昔に比べ、工法によるコストの差が小さくなってきていますので、費用がそれほどかわらないのであれば少しでも安心できる工法を選択しましょう。
家の傾き修正工事は見積もり前のレーザー診断が決め手
見積もりをふくめてすべてのコトは、この「診断」から始まります。
施工会社の担当者に、レーザーで家の傾きを測定し診断してもらいましょう。
工事の責任者はこの「診断」の結果を受けて、工事の内容・工事規模・工法を検討し、見積もりに反映させます。
診断前の準備
家の傾きの測量は、たいていの場合30分も見ておけば終わります。
間取り図をあらかじめ用意すれば時間短縮できますが、見当たらない場合でもデッサンしながら測量するはずなので問題ないと思います。
室内にペットがいる場合は測量の邪魔にならない場所に移動させてあげましょう。
家具や荷物を整理する必要はほとんどありませんが、トラブル防止のため貴重品はしまっておくと良いかもしれません。
入ってほしくない部屋がある場合は測量時に伝えましょう。
必ずしも全ての部屋を測量しなくても見積もりは作成できます。
このページの用語解説
アンダーピニング工事(あんだーぴにんぐこうじ)とは
基礎の下の土を堀り、家の重さを利用して、ジャッキを伸ばすことにより杭(鋼管杭、コンクリート杭など)を地中にめりこませて行く。杭の継ぎ足しを繰り返し、固い層まで杭が到達した状態でジャッキを伸ばすと建物が上がってくる、という原理を利用した、家の傾きを直す工事のこと。固い層より建物を支えているので再沈下の可能性は低い。詳しくは「家の傾き修正工法のそれぞれの特徴と予算の目安」へ。
地盤沈下(じばんちんか)とは
土の中の隙間が埋まって表層の土地が陥没すること。地震による液状化でも発生する。
耐圧板工法・耐圧盤工法(たいあつばんこうほう)とは
基礎の下の土を部分的に掘り出し、50㎝×50㎝前後の鉄の板とジャッキを土の上に設置して基礎を上げていく工法のこと。詳しくは「耐圧板工法で家の傾きを基礎から直す!費用や特徴・注意点を徹底解説」へ。
土台上げ工法(どだいあげこうほう)とは
基礎と土台をつなげている金具を取り外し、基礎はそのままで土台より上だけをジャッキで上げていく工法のこと。詳しくは「家の傾き修正工法のそれぞれの特徴と予算の目安」へ。
薬液注入工法(やくえきちゅうにゅうこうほう)とは
液体を基礎下の土の中に注入して、その注入圧によって地盤ごと基礎を持ち上げて家の傾きを直す工法。傾きの修正だけでなく地盤改良も兼ねることができる。詳しくは「家の傾き修正工法のそれぞれの特徴と予算の目安」へ。
レーザー診断・レーザー測量(れーざーしんだん・れーざーそくりょう)とは
水平にレーザーを飛ばして、家の傾き具合を調べること。一般的に行なわれているが学問上、法律上の正式名称はない。