家の傾き工事にリフォームローンは利用できる?
なにかしらの原因で家が傾いてしまうと、その角度によってはめまいがするなど体に影響を与えたり、最悪のケースでは地震が起きた際に家がつぶれてしまったりといったリスクを抱えてしまいます。
そのため、どこかのタイミングで家の傾きを直したい!と考えている方も多いかと思いますが、ネックとなってくるのが「修理費用」です。
しかし、うまく「リフォームローン」を利用すれば、工事費用を一括で支払う必要なく、家の傾きを直せるんです。
今回の記事では、「家の傾きを直したいけど費用面がネック」という方々にぜひとも知っていただきたい「リフォームローン」の活用方法についてご紹介したいと思います。
目次
家の傾きを直すためには100万円以上かかることも珍しくない
家の傾きを直す費用は、
- 傾きの角度
- 利用する工事方法
- 家の大きさ
- 工事を行う範囲
- 選んだ業者
によって変わりますが、10万円や20万円で済むようなことはなく、150万円~500万円くらいの費用がかかることは決して珍しくありません。
お手軽な価格ではないからこそ、複数業者で見積もりを取ることが推奨されています。
家の傾きを直す業者のほとんどは、ローンの支払いに対応していない
家の傾きを直すのに100万円以上の費用がかかるとなると、一括で支払うのは厳しいと感じる方も多いでしょう。
しかし残念ながら、家の傾きを直す業者のほとんどは、ローンでの支払いに対応しておらず、一括で支払うのが前提となっているため、いくら「傾きが気になる!」と思っても
- 支払う金額が大きい
- しかも一括で支払わなければならない
という2点から、最終的に「諦める」という決断をとってしまうかもしれません。
しかし、家の傾きをそのままにしてしまうと、さらに家が傾く可能性をはじめ、壁や床にヒビが入ってしまったり、家の下を通るパイプがゆがんでしまうことで水回りのトラブルが起きてしまう可能性もあります。
自覚できるほどであれば、その傾きはかなりのものだと言えますので、早めに対処したほうがいいでしょう。
業者にローンで支払うのではなく、「リフォームローン」でお金を借りて対処
「家の傾きは直したい。だけど、高いお金を一括で払うのは厳しい」という時に利用したい方法、それが「リフォームローン」です。
「業者はローンで支払えないのでは?」と思われた方もいるかもしれません。
この方法は、業者に対してローンで支払うのではなく、金融機関などから「リフォームローン」というかたちでお金を借りて、業者に対しては一括でお金を支払うかたちです。
こうすれば、傾きの補修費用が高額であっても、一括のための資金をローンで支払えます。
補修に利用できる「リフォームローン」って?
リフォームローンとは、その名称の通り、家のリフォームを行う目的で借り入れが可能なローンのことです。
リフォームローンの使いみちとしてイメージするのは「キッチン周りの改築」「母屋と離れを一緒にする」「二世帯住宅にしたいので増築する」といった、大規模な工事かもしれません。
しかし、その中には「家の補修」も含まれますので、家の傾きを直す工事にも利用できるんです。
リフォームローンと住宅ローンの違いとは?
リフォームローンと近い位置にある他のローンと言えば「住宅ローン」でしょう。
住宅ローンとリフォームローンの間でいくつかの違いがありますので、簡単にですが説明します。
まずは「ローンの対象」です。
住宅ローンで借りたお金の使いみちは「土地や建物の購入費用」です。
中にはリフォーム資金としても利用が可能な住宅ローンもありますが、基本的には上記の目的で使われるローンです。
対して、リフォームローンは「家の増改築や補修の費用」です。
太陽光発電システムを設置する、造園、そして家の傾きの補修などが対象です。
次に「担保の有無、および借り入れが可能な金額」です。
住宅ローンはその土地や建物(物件)の権利を担保として、1千万円以上のお金を借りられます。
リフォームローンは担保が不要な「無担保型」である分、借り入れが可能な金額は数十万円~500万円程度です(有担保型のリフォームローンであれば、より大きな金額を借りることもできます)。
最後は「金利」です。
住宅ローンは担保(土地や建物)があるので、設定される金利は個人の借り入れの中で最も低いと言えます。
対してリフォームローンは基本的に担保が不要なため、住宅ローンに比べると金利の設定が高く、大体住宅ローンが1%を切ることが多い中、リフォームローンは2%~5%程度の設定であることが多いです。
住宅ローンの借り換えと同時の場合、金利が優遇されることも
現在住宅ローンを利用していて、借り換えを考えているのであれば、「住宅ローンの借り換えと同時にリフォームローンの申し込み」を行うことで、金利をはじめとした優遇を受けられる金融機関もあります。
「まだローンが残っているし、家の傾きを直したい」という方は、少しでも負担を少なくするために、住宅ローンの借り換えも視野に入れてもいいかもしれません。
リフォームローンの申し込みに必要なもの
リフォームローンを申し込む際に必要になるものは
- 印鑑(銀行取引印)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 年収を確認できる書類(源泉徴収票など)
- 資金の使いみちがわかるもの(見積書など)
です。
利用する金融機関によって多少違いはあるかもしれませんが、これらを用意しておけばまず困ることはないでしょう。
お金を借りるためにはその目的を証明できる書類が必要なので、利用を考えている業者の見積書を提出するといいでしょう。
リフォームローンを利用して家の傾きを直す際の注意点
リフォームローンを利用すれば、費用面の負担はかなり軽減できるかと思います。
しかし、リフォームローンを利用して家の傾きの補修を業者に依頼する場合、気をつけておかなければいけない点があります。
それは「家の傾きを直す業者自体はローンを組めないこと」です。
住宅ローンであれば建設会社や住宅メーカーがローンを提供していますし、自動車ローンであっても、車のメーカーが直接ローンを提供しています。
しかし、この記事の最初にも書きましたとおり、家の傾きを直すリフォーム業者の場合、自社でローンが組めるところはまれで、基本的にはローンを組めないと思ってください。
なので、業者に対して支払う前に、自分でリフォームローンを選び、契約して融資を受けておく必要があります。
家の傾きを直すための業者の選定とともに、リフォームローンも選ばなければならない…と、少々手間はかかってしまいますが、一度に大きな出費をすることと比べれば、負担は軽いのではないかと思います。
決して安くない傾きを直す費用。うまくローンを活用しよう
家の傾きを直す費用は、決して安いものではありません。
まだ傾きの角度が浅かったり、沈下している範囲が狭いなどの場合は費用を抑えられる可能性がありますが、直す規模が大きくなればなるほどどうしても費用はかさんでしまいます。
百万円以上という大金を、ローンを利用せずに支払うのは非常に大変なことです。
だからといって、家が傾いていても我慢するのではなく、「リフォームローン」を活用することで負担を抑え、かつ家の傾きを改善することを考えてみてはいかがでしょうか。