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仮住まい・引越し不要で家の傾きを直せる!?

支持層とは?家の傾きとの関係性は?

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「地盤沈下」によって、家が傾いてしまうことは決して珍しいことではありません。

大きな地震により液状化が起こってしまうことも原因のひとつですが、そういったことがなくても家が傾いてきてしまうのは、家が立っている地盤に問題があるからです。

具体的には家が立っている地面の下、「層」の部分がしっかりしていないのが原因といえます。

どうしたら傾かない家が建てられるのか。それを見極めるポイントは「支持層」にあります。

そこで、今回は「支持層とはなにか」「支持層はどうやって調べるのか」など、「支持層と家の傾きの関係」について解説していきたいと思います。

支持層とは「強固な地盤を持つ層」のこと

私たちが立っている地面は「層」になっています。

砂の層や粘土質の層などさまざまな種類があり、その土地によって層の順番や質が変わってきます。

「支持層」とはそういった名前の層があるというわけではなく、その質は砂であっても土であっても「地盤として強固である層」のことを指します。

地盤として強固であるということは、それだけ上に重いもの…つまり家などを建てても悪い影響が起こることなく、しっかりと支えてくれる(支持してくれる)層だとも言えますね。

地層にはさまざまな種類がありますが、一般的に軟弱な地盤と言われるのが「沖積層」と言う、約2万年から現在の間に、砂や粘土が川の流れによって運ばれてできた、水分を多く含んでいる地層です。

対して、しっかりした地盤(良い地盤)と言われているのが「洪積層」という、約250万年前から2万年前までに形成された、昔の火山灰や砂、粘土などで構成された地層です。

古くからできている地層のため、安定して硬いのが特長です。支持層としては申し分のない地層といえますね。

支持層だとどうやって判断するのか?

支持層はしっかりした地盤のことだというのはわかっても、ではどうやってその層が支持層となりうるのか?という疑問が出てきますよね。

そこで出てくるのが、地盤の硬さを数値化した「N値」です。

土地や層の硬さを表す「N値」とは?

「N値」とは、土地や層の強度を数値化したものです。

63.5kgの重りを地面から76cm上から落下させ、測定用のボーリング棒の先端に取り付けられた試験用のサンプラーを地面から30cm下まで打ち込むのに必要な回数が「N値」です。

サンプラーが10回で打ち込まれたらN値は「10」ですし、40回必要であればN値は「40」です。

この数値(回数)が小さいとやわらかい地盤(地層)となり、逆に大きいとそれだけしっかりした地盤であると判断されます。

戸建住宅を建てる時には「換算N値」で判断される

N値を導くボーリング調査は行う規模が大きいことが多いため、一般的な住宅を建設する時には使われない方法です。

昔は家を建てる際の地質調査も必須ではありませんでしたが、現在は「瑕疵担保保険」があるため、実質必須という状態になっています。

(なお、「瑕疵担保保険」とは、家を引き渡した後10年以内に何かしらの瑕疵が認められた場合に、建設した業者が修理費を負う義務を持つため、費用確保に備えて加入する保険のことです。)

現在、一戸建てを建てる際の地質調査であれば「スウェーデン式サウンディング試験」が使われるのが一般的です。

この方法では、地盤にロッド(鉄製の棒)を垂直に突き刺し、簡単に沈むかどうかで地盤の硬さや、層としての強固さを検査します。

すぐにロッドが沈むと柔らかい土地と判断でき、沈まない場合は重りを追加して沈むまで試験を行います。

重りは5kg→15kg→25kg→50kg→75kg→100kgと順に増やしていき、それでも沈まない場合は100kgの重りを載せた状態でロッドを右回りに回転させ、25cmまで沈むのに必要な半回転数を計測します。

家を建てる敷地にもよりますが、大体は家を建てる部分の四隅と中央の、計5カ所ほどでこの調査を行います。

そうして出た数字、具体的には「重りの重さ」と「1mあたりの半回転数」の数値をN値に変換する公式に当てはめることによって、「換算N値」を算出し、家を建てるのに適しているか、地盤改良が必要かどうかを判断します。

より正確に知りたいからボーリング調査を…と思う方もいるかもしれませんが、ボーリング調査はスウェーデン式に比べて費用が5~7倍ほどと高価ですので、よほど必要でなければ、スウェーデン式で問題ないかと思われます。

また、土地の広さによってボーリング調査が行えないこともありますので、費用面では問題がなくとも注意が必要です。

一戸建てならどのくらいのN値が必要?

地盤の硬さを調べる方法、およびその基準となる「N値」について解説しましたが、気になるのは「N値がどれくらいあれば地盤として大丈夫なのか?」というところですよね。

もちろんN値が高い方がいいに越したことはありませんが、残念ながらそのような土地ばかりではありませんから、自分が家を建てるのであれば、そのへんはしっかりと知っておきたい数字だと思います。

層の土の質によっても変わってきますが、一戸建てであればだいたいN値が「5以上」であれば問題ないと言われています。

もう少し低くても建てられるようですが、下限のN値は「3」程度で、それより低いと家を建てる土地に適さないと判断されます。

アパートなど低層の建物を建てる場合は、一戸建てに比べて重さが増えますので、もう少し高いN値が必要です。

マンションの場合はN値の明確な基準がある

ちなみに、マンションの場合はN値の明確な基準があります。

具体的には、高層マンションの場合N値「50」の層(支持層)が5m以上、中低層マンションの場合はN値が「30」以上の層が3m以上ないと建設できません。

これは一戸建てに比べてかかる重さが段違いであることから、それだけ厚い支持層がないと建設しても地盤沈下を起こしてしまう可能性があるからです。

逆に言えば、マンションはそのような強固な地盤の上に建っていますから、よほど大きな自然災害がない限りは家が傾くようなことはない、と言い換えることもできますね。

支持層がない、あるいは深い場合はどうなる?

家を建てる場所のすぐ下に支持層があれば全く問題がなく「よい地盤の土地」だと言えますが、N値が一定以上ある支持層が地中の深くにしか見つからないという場合は「地盤が悪い土地」であると言えます。

その場合は地盤を改良するか、家を建てるときに特殊な工法を使う必要があります。

例えば基礎のすぐ下に良質な支持層がある場合は「べた基礎」と呼ばれる工法で問題ありませんが、支持層が基礎よりも5メートル下にある場合、「湿式柱状改良工法」という、セメント系固化材と水を混ぜたものを柱のように注入して作った「杭」で基礎を支える工法で建てる必要がある、などです。

地盤沈下が起こらない家のポイントは「支持層」!

地盤沈下(不同沈下)が起こらない家と起こる家の違い、その重要な理由のひとつが「支持層」であることは間違いありません。

とはいえ、地層は目で見て判断できるものではありませんから、調査をした上で対応を決めることになるでしょう。

どうしても軟弱な地盤が深くまで続いていると液状化の恐れや地盤沈下が起こる可能性は高くなりますが、きちんと地盤改良をすれば家が傾くのを防ぐことができますので、地盤が弱いからといって家を建てるのを諦める必要はありません。

信頼できる業者を選び、地盤改良を行うことで安心して長く住める家を建てることができますよ。

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