家の揺れが気になる方必見!家の揺れに関する悩みを解消する方法
トラックが通行すると家が揺れる、台風や強風が吹くと家が揺れる、震災後から家が大きく揺れるようになったなど、家の揺れでお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
他にも、
- 電車が通るたびに揺れる
- トラックが通ってるわけでもなく、風も強くないのに家が揺れる
- 洗濯機の脱水中にリビングも一緒に揺れる
- 寝ている時に振動を感じる
- 壁を押すと家全体が揺れる
- 子供が走ると家全体が揺れる
- 階段を上り下りするだけで家が揺れる
など、上記のようなことが思い当たる方は要注意です。
この記事では家が揺れる原因と、その対策方法についてお伝えしていきます。
目次
家の揺れが引き起こす症状とは
家の揺れが重度の場合、対策をとらずにそのまま放っておくと家の構造を痛めてしまったり、頭痛や睡眠障害などの健康被害を引き起こしてしまったりします。
家が揺れ続けることで船酔いと同じ状態になってしまい、それが原因で病気になってしまう方もいるのです。
たとえ日常生活は送れるレベルの揺れだったとしても、気付かないうちにストレスをため込んでしまっているかもしれません。
家の揺れを感じたら最初に確認するべき11のチェックリスト
家の揺れを感じている場合、まず何をするべきでしょうか?
すぐに専門家に相談しても良いのですが、まずはご自分でできる範囲でチェックして、情報をまとめてみましょう。
- 自分だけではなく家族も揺れを感じているか、その程度はどうか?
- ご近所の方も揺れを感じているか?
- 近隣でマンション建築や、土を深く掘るなどの工事をしていないか?
- 行政に対して今までに同じ相談があったか?(市役所に電話して確認する)
- 土台や柱が腐食していないか?
- 建物外周(外壁、ブロック塀、玄関ポーチ、テラス、浄化槽、給湯器、雨どいなど)に破損はないか?
- 雨漏りしていないか?
- 基礎に破損(換気口周辺のクラックなど)はないか?
- 室内(床のたわみ、ドアの建付け、浴室のタイル目地クラック、壁紙クロスのひび割れなど)に破損はないか?
- 庭の一部が陥没していないか?
- 家が傾いてないか?(ビー玉やスマホアプリで確認する)
【参考記事】 スマホで家の傾きをチェック!簡単に使える『傾斜測定アプリ』6選
揺れる家は欠陥住宅なの?家が揺れると危険?
程度の問題でもありますが、「家が揺れる=欠陥住宅」とは言い切れません。
裁判の判例を参照しても、家が揺れるだけで欠陥住宅と認定されることはほぼないようです。
もともと家は揺れることにより、地盤の振動や強風による圧力を受け流しています。
高層マンションやビルなどはビクともしないように見えますが、風の影響を受けて常に揺れ続けているのです。
木造住宅は木材がしなることによって、地震や風からの衝撃を吸収しています。
家が揺れるからといって、地震が来ると倒壊しやすいというわけではないので、過剰に心配する必要はないでしょう。
家が揺れやすい環境
家の揺れでお困りの方はたいてい以下の条件に当てはまります。
- 幹線道路・高速道路が近い
- 線路が近い
- 沼地や川の近くに建っている
- 田んぼを埋め立てた地盤に家を建てている
- 傾斜地で盛土の上に家を建てている
- 地盤が弱いのは分かっていたが、建てる時に地盤改良をしなかった
家が揺れる最大の原因とは?
家の揺れを引き起こすもっとも重要な要素は、埋立地や盛り土などに代表される軟弱な地盤と言えます。
基礎下の地盤の空洞化が原因で、家が揺れているというケースも多いようです。
軟弱な地盤は、地震や交通の振動による揺れを何倍も大きくして、建物に伝えてしまいます。
これらの場合は、家の揺れ対策工事として基礎下の地盤を強化して安定させることで症状を抑えることができます。
家の揺れの対策方法とは?工事にかかる費用と注意点
薬液注入工法による地盤改良工事は、家の揺れ対策として高い効果があります。
既存住宅の下にある地盤を強化する手段は限られています。
薬液注入工法は、更地でなくても地盤改良工事が可能な、数少ない工法のひとつです。
家の揺れを和らげることは、家の耐久性を上げ、長寿命化にも大きく貢献します。
また、地盤を強化することは振動対策だけではなく、今後の地震に備える地盤沈下対策という付随効果も期待できます。
一般的な一戸建ての場合、150万円~200万円が工事費用の相場です。
建物が大きい場合や、狭小地で作業効率が極端に落ちる場合は、費用が高くなる場合もありますから注意しましょう。
工事内容は「薬液注入で家の傾きを直す工法(グランドコンパクション工法)」から、傾きを直す作業を省いたものです。
道路に面している部屋だけが揺れる場合の対策方法とは?
道路からの交通振動によって、一部の部屋だけが揺れていてお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
トラックやバスが通行するたびに表層の振動が伝わって、家が地面と一緒に揺れている状態です。
道路に面している部屋の揺れが大きく、道路から離れている部屋は振動がほとんどない場合が該当します。
一部の部屋だけが揺れている場合、その部屋にのみ杭を打ち、地表ではなく深い層より重量を支える工事も選択肢になります。
揺れにくい強固な地盤で家を支えているため、交通振動による地面の揺れの影響を受けにくくなり、部屋の振動を大幅に抑えることができます。
工事手順は「ジャッキアップで家の傾きを直す工法(制振アンダーピニング工法)」とほぼ同じです。
【家の揺れ対策事例】東京都小平市 家の揺れによる睡眠障害の解消
東京都小平市 お客さまからのお声
線路より50メートル前後にある自宅で、電車が通る時の振動が気になっていました。
市の商工会に相談して、業者を紹介してもらいました。
家の傾きは全く気にならなかったのですが、その業者の担当者が「傾いているせいで家が揺れている」とおっしゃるので、家の傾き修正工事をお願いしました。
しかし工事完了後は、以前より揺れが増したように感じました。
もともと家の傾きを感じていなかったので、傾きが変化したかは不明ですが、道路をトラックが通ったり、強い風が吹くだけでも家が揺れるので、昼でも常に揺れが気になるし、夜は熟睡できなくなってしまいました。
その業者さんとは、もうお付き合いをやめて、それで地盤に関してインターネットで検索して、レフトハウジングさんの存在を知りました。
レフトハウジングさんの提案のもと、地盤を引き締める工事を行ったところ、家の揺れがピタリと止まり、電車もトラックも強風も気にならなくなり、夜も熟睡できるようになりました!
1日目
- ブルーシート等による養生
- 機材の降ろし(硬化剤、水タンク、圧力計、二重管等)
- 土間の斫り
- プラント作成
ビニールーシートなどを用いて丁寧に養生していきます。お客様の大事な家を傷つけないように工事を進めていきます。 | |
地盤改良工事で使う機材を搬入していきます。この現場では2tトラックに薬液注入の機材を積んで工事を行いました。 | |
埋設管を目視で確認するために、ウッドデッキを一時的に外して作業を行います。お家の揺れの原因の一つ、基礎の破損も確認できました。 |
2~4日目
- 手掘り掘削による埋設管確認
- 鉄管によるボーリング調査
- 外部レベル測量
- 二重管による薬液注入
手掘りで土を掘り、埋設管の場所を確認します。二重管で削孔するときに傷つけないように、目視で直接確認します。 | |
削孔機を接続して、二重管を高速回転させながら良好な地盤まで削孔していきます。こちらのお住まいでは深度9メートル地点から注入を行いました。 | |
お家の外周部から順番に地盤改良を行なっていきます。グラウトポンプの圧力計を常に監視しながら薬液注入作業を行います。 |
5~6日目
- 外部レベル測量
- 室内レーザー測量
- 二重管による薬液注入
- 機材片付け、清掃
お家の外周の地盤改良が終わったら、中心部の改良を行います。1つの注入ポイントでも、何度も深さと角度を変えながら注入を繰り返します。 | |
外壁にゲージを貼り付け、地盤の変化を確認しながら薬液を注入していきます。地盤内の空洞が埋まり引き締まっていくと、地盤がわずかに家ごと隆起してきます。 | |
お家の揺れを止めるために、道路側の地盤は特に念入りに改良していきます。 |
【家の揺れ対策事例】宮城県栗原市 建物の揺れによる不安の解消
宮城県栗原市 郵便局局長さまからのお声
勤務先の郵便局は国道沿いで、トラックが通るたびに建物が揺れます。
そのたびに震度2以上に感じるので、来局される年配のお客さまが不安を感じてしまうのが気がかりでした。
なんとかならないかと、たまたまインターネットで見つけたレフトハウジングさんに相談をしました。
診断をしてもらったところ、建物の傾きはほとんどなかったようですが、基礎や玄関ポーチの存症が激しかったようで、地盤と建物が一緒に揺れたせいで破損していたとの診断結果でした。
工事では、建物が揺れないように、基礎下の地盤を締め固める薬液注入工法と呼ばれる地盤改良工事を行ってもらいました。
さらに敷地内で国道と建物の間に地中壁を作ってもらい、振動を遮断する工事を行ってくれました。
工事完了後、建物の揺れは収まり、来局されるお客さまや従業員からの不安の声もなくなりました!大変感謝しております。
1日目
- ブルーシート等による養生
- 機材の降ろし(硬化剤、水タンク、圧力計、二重管等)
- アスファルト解体
- プラント作成
国道沿いの交差点にある郵便局です。アスファルトにたわみと亀裂があります。地盤が緩い様子がうかがえます。 | |
地盤改良工事で使う機材を搬入していきます。外壁を汚さないように、ビニールシートで養生を行います。 | |
アスファルトに穴をあけて、薬液注入管の削孔準備を行います。 |
2~4日目
- 手掘り掘削による埋設管確認
- 鉄管によるボーリング調査
- 外部レベル測量
- 二重管による薬液注入
削孔機を接続して、二重管を高速回転させながら良好な地盤まで削孔していきます。並行して、良好な地盤の深度を確認していきます。 | |
郵便局の営業を妨げないように、建物の横側、裏側より地盤改良を行います。 | |
少しずつ二重管を引き上げながら薬液注入していきます。深い位置から順番に地盤改良を行なっていきます。 |
5~7日目
- 二重管による薬液注入
- アスファルト解体
- 重機による地盤掘削
道路からの振動を防ぐために、この注入ポイントでは垂直に削孔して薬液注入を行いました。 | |
地盤内部の空洞を充填して、国道を通るトラックの振動による建物の揺れを抑制します。 | |
建物の揺れをより抑えるために、L字型にアスファルトを斫って、道路と郵便局の間に地中壁を作成します。 |
8~10日目
- 重機による地盤掘削
- 砕石による埋め戻し
- 機材片付け
- 清掃
重機を使い地盤を慎重に掘っていきます。道路に面している2辺に地中壁を作成し、振動を吸収させます。 | |
掘削した穴に砕石を投入していきます。全長10メートルの地中壁が建物の揺れを防ぎます。 | |
砕石による埋め戻しが終わったらアスファルトで舗装し直して、地盤改良工事、建物の揺れ抑制工事完了です。 |
このページの用語解説
地盤沈下(じばんちんか)とは
土の中の隙間が埋まって表層の土地が陥没すること。地震による液状化でも発生する。
地盤改良工事(じばんかいりょうこうじ)とは
地盤を強化する工事、もしくは建物の傾きを抑制する工事の総称。地盤沈下を抑制することが目的。家の傾きを修正するという意味合いは含まない。薬液注入工法、表層改良工法、杭工法などがある。
土台(どだい)とは
基礎の上に横置きする角ばった木材のこと。その上に柱を立て金具などで固定する。
軟弱地盤(なんじゃくじばん)とは
建物を建てると今後悪影響がでると推定される強度の地盤のこと。明確な基準はない。
盛り土(もりつち・もりど)とは
斜面の土地で、低い部分に土を入れて平坦な地面を作ること。比較的軟弱な地盤になる。
薬液注入工法(やくえきちゅうにゅうこうほう)とは
液体を基礎下の土の中に注入して、その注入圧によって地盤ごと基礎を持ち上げて家の傾きを直す工法。傾きの修正だけでなく地盤改良も兼ねることができる。詳しくは「家の傾き修正工法のそれぞれの特徴と予算の目安」へ。