傾いた家でもリフォームできるの?後悔・失敗しない為の基礎知識4項目
「家の傾きが少しあるくらいなら問題なくリフォーム工事ができるはず」と思っている方も多いのではないでしょうか?
もちろん傾きが軽度だったり、一部の床がたわんでいる程度だったりする場合はリフォーム工事に支障はありません。
ただ、基礎から傾いている家の場合には、まず家の傾きを直す業者に依頼して、基礎の傾きが直った後にリフォーム業者に工事をしてもらうのが最善と言えるでしょう。
その理由についてお伝えしていきたいと思います。
目次
傾いた家のリフォーム工事は通常より難しく、費用が高くなる
リフォーム工事の難易度が上がると工事期間が長くなるため、もちろんその分費用がかさみます。
傾きが大きい家の場合には、リフォーム業者から断ってくるかもしくは、通常より割増した見積もりを提出してくることでしょう。
最悪の場合ある程度解体したあとで、リフォーム工事を進めるために追加料金か必要になってしまう、という可能性もあります。
傾いた家を直した後で、再度リフォーム工事の見積もりを取るのも賢い方法です。
基礎と柱が傾いているままでリフォームすると強度に問題がある
建築材料や機械設備は水平時を想定して作られています。
傾いた状態では想定外の負担がかかっていますから、耐久力に不安が残ります。
日常生活に違和感はなくなっても、家の構造は傾きの影響を受け続けているのです。
構造が水平である方が建物のバランスが良く、耐震性に優れていることは言うまでもありません。
室内は水平でも、家の傾きの原因は根本的に解決しておらず再度傾く恐れがある
家の傾きの原因が地盤沈下の場合、室内でレベルを合わせても地盤沈下が進行すれば再び傾きが生じてしまいます。
再度の傾きや、傾きによる内装の破損に対して保証をしてくれるリフォーム会社はないと私は思っています。
家の傾きの原因には手を付けていないので当然です。
傾きの原因はそのままですから、どうしても一時しのぎになってしまい、長期的に水平は保てません。
せっかくリフォームするのですから、将来に後悔する可能性を根本的に解決しておいて、長く安心して住み続けられる家にしておきましょう。
壁はそのままで床の傾きだけを直した場合、健康を損ねる恐れがある
乗り物酔いに代表されるように、視覚と実際に体で感じる感覚に違いがある場合、めまいやふらつき等の症状がでることがあります。
人はけっこう傾きに弱く、柱や窓が傾いていると水平な床でも傾いていると錯覚し、身体のバランスを崩してしまいます。
もちろん個人差やその日の体調によるところもありますが、健康面ではデメリットでしかないでしょう。
自分が知らないうちにストレスをため込んでしまって、イライラすることもあるかもしれません。
床が水平だとしても、壁や柱が傾いた家に住み続けると体調が慢性的に悪くなってしまうので、健康被害が悪化する前に対処するべきです。
まとめ
家の傾きを感じている状態で、リフォーム工事を検討している時は、まず最初に家の傾きを直す業者に傾きの測定を依頼しましょう。
リフォーム業者に全ておまかせするよりも、まずはご自分で家の傾き修正業者を探すことをおすすめします。
傾いた家を直す工事にも対応できるリフォーム業者もありますが、たいていの場合は下請け業者に依頼しますから、ご自分で専門業者に依頼する方がお得だと思います。
家の傾き修正工事は専門性が高いため、まずは複数社から見積もりを取り、比較することが重要です。
見積もりの内容にもよりますが、ご自宅の状態に近い工事を多数経験している業者に依頼することが、きっとベストな解決策となりましょう。
このページの用語解説
地盤沈下(じばんちんか)とは
土の中の隙間が埋まって表層の土地が陥没すること。地震による液状化でも発生する。