気づいてますか?地盤沈下現象による二次被害
目次
地盤沈下現象による潜在的な被害
大地震による液状化現象や、建物の重みによる経年の圧密などを主な原因として、地盤沈下は発生します。
地盤沈下による被害は目に見える部分だけではなく、気づきにくい潜在的なものも存在します。
以前と比べ家が揺れやすい
家の傾きもなく地表にも亀裂がないので問題がないと思っていても、実は見えない部分が陥没し、地盤が不安定になっていることがあります。
理由なく家のきしむ音が聞こえたり、車が通るたびに家が揺れるなどの現象が見られる場合には、見えない部分の地盤の陥没が疑われます。
基礎の一部が宙に浮いてしまっている不陸状態の可能性も高く、この場合は薬液注入工法による隙間の充填が有効な解決策となります。
埋設管の不具合による二次被害
ガス管、上下水道管、浄化槽などの破損がじわじわと拡大していて、すぐには症状が出ていなかったとしても、のちのち不具合が生じることがあります。
上下水管や浄化槽からの水漏れにより、地盤が更に弱くなっていくケースもあるようです。
地震の数カ月後に高額の水道料金が請求され、その時に初めて水道管の破損に気づいたという方も少なくありません。
雨どいの勾配がとれず雨漏りがする
地盤沈下による家の傾きが原因で、雨どいなどで排水の勾配がとれず、雨漏りや水漏れにつながる事例もあります。
すぐには症状が出ませんが、壁や屋根などに限界が来た時に初めて症状が現れます。
この場合は家の傾きを修正することで、症状が治まる可能性が高いと思います。
ただ、先に勾配を取り直してしまうと、家の傾き修正工事後に再度の勾配修正が必要になるので注意しましょう。
洪水や床下浸水などに、さらされやすい
地盤沈下により家が傾いた場合だけでなく、傾きは軽度だが家が全体的に沈下した場合でも、洪水や床下浸水などにさらされやすいという潜在的な被害が発生していることがあります。
海抜が低い土地に家を建てている場合には、潮の満ち引きの影響も心配です。
また、家からの排水管が道路にある側溝の排水路よりも低くなってしまうと、水はけが悪くなるだけでなく、大雨の時には雨水が流れ込んでくる可能性があります。
以上のような隠れた被害が発生している可能性もありますので、地盤沈下の被害を受けた場合には、現状で不具合を確認できなかったとしても、一度専門家に調査してもらうと良いでしょう。
レフトハウジングではお見積もりをご依頼頂いたお客さまに、無料で家の傾き調査を行っておりますので、お問い合わせください。
このページの用語解説
圧密(あつみつ)とは
上部からの圧力により土の体積が減少することを圧密と言う。土の上に家などの重みがかかると、土内部の水と空気が搾り出されて引き締まった土ができる。引き締まった分、表層が沈下する。
液状化現象(えきじょうかげんしょう)とは
砂と水が多い地盤が揺れると発生する。水と砂が分離して、水が噴き出してしまう現象。地盤沈下を引き起こす。
地盤沈下(じばんちんか)とは
土の中の隙間が埋まって表層の土地が陥没すること。地震による液状化でも発生する。
薬液注入工法(やくえきちゅうにゅうこうほう)とは
液体を基礎下の土の中に注入して、その注入圧によって地盤ごと基礎を持ち上げて家の傾きを直す工法。傾きの修正だけでなく地盤改良も兼ねることができる。詳しくは「家の傾き修正工法のそれぞれの特徴と予算の目安」へ。