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仮住まい・引越し不要で家の傾きを直せる!?

硬質地盤とは?軟弱地盤との違いは?重要性について解説

家の傾きにはさまざまな原因がありますが、中でも多いトラブルとしては地盤沈下が挙げられるでしょう。

長く住み続けることを想定して建てた住宅が、不同沈下して傾いてしまうということは避けたい問題です。

これから建てる家、もしくは今住んでいる家の地盤がどのような状態になっているのかを知っておくことで適切な対処ができ、地盤沈下や家の傾きを防ぐことができます。

今回は、硬質地盤と軟弱地盤の違いや、地盤の重要性についてお話します。

軟弱地盤と硬質地盤違いとは?

軟弱地盤とは、柔らかい粘土やゆるい砂からできていて透水性が低く、不安定な土層が地中深くまで続いているような弱い地盤を指します。

軟弱地盤の上に建物を建てると、傾きや沈下が起こる恐れがあり、非常に危険です。

山地や丘陵地の盛土部分、谷、後背湿地、低地、埋立地などは軟弱地盤であることが多いでしょう。

かつて沼地だったり、川や池だった土地を埋め立ててつくった土地は、水分を多く含んでいるため地盤改良工事が必要です。

反対に硬質地盤は土の強度が強く、硬く締まり、丈夫な性質の地盤です。

硬質地盤は、岩盤や小石などの砂礫(されき)を多く含み、締まりのある硬い地盤であるため、地震の揺れに対しても崩れにくい性質があります。

透水性に優れ、安定した土層が地表面近くにあれば、硬質地盤と判断されます。

山地や丘陵地の切土部分、台地、段丘などは硬質地盤であることが多いようです。

しかし硬質地盤であっても、斜面部は土砂崩れや地すべりが起こりやすいため注意が必要です。

家を建てる際の地盤の重要性

しっかりとした地盤であれば、安心して家を建てることができますが、軟弱地盤だった場合、放置しておくと後に重大なトラブルや事故につながる可能性があるので、地盤についてはよく調べておくことが大切です。

建物が建つ土台となる地盤は、その建物を支えられるかどうかの強度や安定性が重要です。

家の重さはそれぞれ差がありますが、16坪ほどの木造2階建て住宅で約30トン、鉄骨の2階建てでは約40トンの重さがあると言われており、この重さを支えるにはどんなに丈夫な地盤であっても、多少は沈下してしまうのです。

許容範囲の沈下であれば問題ないのですが、地盤が不安定で片側に沈下してしまう「不同沈下」が起きてしまうと家が傾き、さまざまな問題に発展する可能性が出てきます。

また、強度の高い地盤であっても地盤の構成物がもろかったり、地震の揺れに弱い状態であった場合は、災害が起きた時にすぐ地盤が崩壊してしまいます。

しっかりと建物を守る上では地盤の強度だけでなく、災害時でも崩壊しづらい地盤かどうか、地盤の安定性を見ることも大切です。

地盤の強度が家の傾きの原因につながる可能性

住宅トラブルの中でも、不均等に地盤沈下が起きてしまう不同沈下の問題が多くあります。

不同沈下によって家が傾くと、 家の片側に大きな負担がかかり、最悪の場合倒壊する危険性があるので早めの対策が必要です。

家の傾きを放置して地盤の沈下や傾きがひどくなると、大掛かりな工事が必要になり、修繕費用も数千万円などかなりの金額がかかってきてしまいます。

また、傾いた住宅は売却しても買い手がつきません。そうなると解体するか、大幅な建て直しが必要となりますが、いずれにしても大きな出費となりますので、家の傾きは早急に直すことが大切です。

不同沈下を起こす原因としては、軟弱地盤への盛土や、 土地の締固めが十分になされてなかったことなどがあります。

軟弱地盤に盛土をすると、盛土そのものの重みで軟弱地盤の水分や空気が抜け、軟弱地盤が 沈み込んでしまうのです。

特に、腐植土を含んだ軟弱地盤の上に盛土をした場合は、沈下しやすい傾向にあるので注意が必要です。

コンクリートやゴミなど、不適切な材料が盛土に混ざっている場合も沈下の原因となってしまいます。

軟弱地盤の場合は地盤改良工事を行い、地盤に見合った基礎を築く必要があるでしょう。

そして上に建つ住宅も、地盤を考慮した荷重配分で建てれば安全です。どこかに荷重が偏っていると、不同沈下の原因になってしまいます。

地盤が強い土地、弱い土地の見分け方

地盤が強い土地として、「昔からある高級住宅街」や「地震速報で震度が低いエリア」は地盤の強度が高い可能性があります。

重要な建物は地盤がしっかりした土地に建てられています。

会社の社長やビジネスで成功しているような富裕層の多い高級住宅街は、地盤が崩れにくく、丈夫である可能性が高いのです。

また地震が起きた時に、震源地からの距離は同じでも揺れの度合いがエリアによって違うことがあります。

震源地から見て同じぐらいの距離で、揺れが少ないエリアは地盤が強く、災害が起きても被害が少なくて済むような頑丈な土地である可能性が高いでしょう。

反対に地盤が弱い可能性のある土地というのは、もともと川や池、沼地だったところを埋め立ててつくった土地である場合が多く、地名でわかることがあります。

沼、島、浜、江、沖、津、浦、池など、「さんずい」のつく地名は水辺を表し、水、船、川、田など水に関わる漢字のある地名も軟弱地盤である場合が多いのです。

また、亀、蟹、稲、蓮、葦などの水辺の生き物や植物に関する地名も、水辺を埋め立ててつくった土地に多いようです。

地名以外に軟弱地盤かどうかを知る方法は、その土地にある建物や電柱、道路の状態を見ることでもわかります。

電柱に傾きが見られたり、道路が歪んでいる場合は軟弱地盤の可能性があるので注意が必要です。

地盤が弱い場所で家を建てる時の対処法

地盤の強度が高い土地に家を建てることができれば良いのですが、海に囲まれ、山の多い日本では宅地に適した土地が限られています。

そのため、どうしても軟弱地盤の上に家を建てなければいけないことも多いのです。

軟弱地盤の上に建物を建てる場合は地盤改良工事が必要になるので、しっかりと地盤調査を行うことが大切です。

もともとの地盤が軟弱でも、その土地の状態に合った対処を行うことで安全に家を建てることができます。

軟弱地盤が比較的浅い場合には、「表層地盤改良工法」を行います。地盤の弱い表面部分を削り取り、セメントを混ぜた土を敷き詰めます。

軟弱地盤が、地中2m~8mほどある時は「柱状地盤改良工法」によって円柱状の硬い地盤を作り、建物の基礎を支える工法を行います。

軟弱地盤がもっと深い場合は「小口径鋼管杭工法」という工法があります。

小口径鋼管杭工法は、地中深くにある硬質地盤まで届く鋼管杭を打って建物の基礎を支える工法で、地中30mの深さまで施工できます。

工期も1日~2日と短い期間でできるので、あまり生活に影響を与えません。

素人目でどのような地盤かを調査することは難しいので、専門の業者に地盤調査を依頼してもらう方が良いでしょう。

地盤調査で地盤の状態を見極めよう

地盤には、大きく分けて弱い地盤(軟弱地盤)と強い地盤(硬質地盤)があります。

家を建てる時には、その土地の状態に応じた対処法や建築方法を行う必要がありますので、家を建てる前の地盤調査は重要です。

適切な対応や工法を選択するためにも、専門家の目でしっかりと地盤の状態を見極めてもらいましょう。

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