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仮住まい・引越し不要で家の傾きを直せる!?

液状化とは?被害や対策はどのようにするべき?

大きな震災とセットで出てくる「液状化」。

平成23年の東日本大震災でも液状化現象が大きくニュースで取り上げられ、記憶に新しい方も多いのではないかと思います。

あわせて、「どうして液状化してしまうのか?」「自分の家や土地もああなってしまう可能性があるのか?」といった疑問や不安が出てきた方もいるでしょう。

今回は、液状化とはなにか、液状化が起きるメカニズムと、液状化による被害の対策方法やチェック方法について解説します。

液状化とはどんな現象?なぜ起こる?

液状化とは、地震による強い振動が起きた際に、地盤が液状になってしまう現象のことを言います。

なぜ液状化現象が発生するのか?その理由はその土地の「質」にあります。

液状化現象は埋立地や河川の付近など、地盤が砂地である土地や、地盤がゆるい土地で発生しやすくなっています。

そのような土地は地下水の水位が高いことが多く、普段は砂などの粒同士がくっつき、その隙間に水が入っていることで地盤を支えているのですが、地震で強い振動が続いた場合、その均衡が崩れてしまうんです。

具体的には、振動によって地下水の圧力が高まることで、くっついていた砂同士が分離してしまい、砂が水に浮いた状態になってしまいます。

これが「液状化」と呼ばれる現象で、地面に泥水が表出し、地面の高さも変わってしまい、家が傾いたり道路が沈んだりといったことが起こります。

液状化現象で建物に起こる被害とは

液状化現象が起こると、建物に被害が出ます。

一番多いのは「家が傾く」ことです。

地盤の一部が沈んでしまうことを「不同沈下」と言いますが、これが起こることによって家が大きく傾いてしまったり、ひどい場合は倒壊してしまったりすることもあります。

また、家自体は傾かなくとも、地面に埋められている水道管などが曲がったり折れたりと破損することもあり、ライフラインが断絶されてしまうケースもあるので注意が必要です。

液状化への対策は大きくわけて2つ

液状化への対策は大きくわけて2つありますが、それぞれが独立しているわけではなく、密接につながっています。

ひとつは「ハザードマップの確認(および地質調査)」、そしてもうひとつは「特定の工法で建物を建てる」です。

液状化が発生しやすい地域は臨海部や三角州地帯の埋立地、昔池や水田だった場所、河川の付近といった場所は液状化が起きやすい地盤ですので、しっかりと対策を取る必要があります。

1:ハザードマップを確認してその土地を調べる

これから家を建てたり、引っ越す予定がある場合は、その土地がどのような場所であるか調べることになるでしょう。

費用も必要なく、簡単に地盤をチェックする方法が「ハザードマップ」です。

ハザードマップとは、地震などの自然災害による被害の軽減や防災のために、被害が出やすい地域や避難場所を確認できる地図のことを言います。

液状化についてもこのハザードマップで確認することが可能です。

インターネットで「液状化 ハザードマップ」と検索すれば簡単に無料で閲覧できますので、現在住んでいる土地や引っ越す予定の土地が液状化しやすいかどうかを確認してみることをおすすめします。

より正確な土地・地盤の状態を知りたいなら調査を

ハザードマップや土地履歴図(その土地の成り立ちを調べるもの)などで情報を集めることが可能ですが、その情報自体はおおまかなものです。

より詳しく土地や地盤の状態を知りたいのであれば「地盤調査」を行う必要があります。

地盤調査にはお金がかかりますが、正確な地層(その土地がどのような層になっているか)や、それぞれの層の質がわかりますので、液状化現象の可能性がある土地であれば行っておくべきと言えます。

地盤調査の費用は業者や調査方法によって変動しますが、だいたいの参考価格は10万円~30万円程度です。

2:特定の工法で建物を建てる

2つ目の対策方法は「液状化対策が可能な工法で建物(家)を建てる」です。

液状化が起こる可能性が高い土地の場合、家を建てる際に何かしらの対策をしたほうが、家を建てた後よりも費用が抑えられ、かつより多くの選択肢を得られます。

液状化の対策となりうる工法としては「建築物の基礎で対応する工法」と「地盤を改良する工法」、「地盤を囲い込んで対応する工法」の3通りがあります。

建築物の基礎で対応する工法

この工法は、液状化が発生しても建てた家への被害を受けにくくするという考え方の工法です。

家の下に底板を設置し、そこで重さを分散することで不同沈下を防ぐ「直接基礎(べた基礎)」や、強固な地盤層まで鋼管などの杭を設置することによって沈下を防ぐ「小口径杭工法」が該当します。

地盤を改良する工法

地盤を改良することで液状化現象そのものを抑制し、建物を守るという考え方の工法です。

土と固化剤を家の基礎直下に杭のような形で配置する「深層混合処理工法」、建物の周囲を含めて、家の基礎直下を全面的に固化材とその土地の土を混ぜたものを薄い層状にする「浅層混合処理工法」。

そして水とセメントの混合液や水ガラス系などの薬液を地盤に注入する「注入工法」があります。

地盤を囲い込んで対応する工法

地盤を囲い込んで液状化の発生を抑えたり、仮に発生したとしても沈下を防ぐという考え方の工法です。

家の基礎の下の地盤を囲い込むというイメージですね。

その土地の地盤の土とセメント系の固化材を混ぜて、地中に円柱型の連続的な壁をつくり、液状化しやすい地盤を囲い込む「格子状地盤改良工法」と、矢板という板状の杭などを基礎外周部につくり、液状化地盤を囲い込む「壁状締切工法」の2つがあります。

工法によって価格差や、既存の住宅には対応ができないものもある

工法によって完了までの時間や費用、そして新築の住宅にしか対応できない(または費用が高くなる)などの違いがありますので、既存の住宅の液状化対策をしたい方は注意が必要です。

中には「液状化特約」をつけられる業者も

地盤の改良はさまざまな業者が請け負ってくれますが、中には「液状化特約」が利用できる業者もあります。

液状化特約とは、地震(気象庁震度階級による震度5強以下)によって起きてしまった地盤の液状化によって、不同沈下してしまった建物の損害を保証してくれる制度です。

保証期間は10年間で、最大500万円までの補修対応が保証されます。

せっかく建てた家が液状化で不同沈下を起こしてしまうのはもったいないですし、お金もかかりますので、特約が利用できる業者を選んで地質調査をお願いしてみるのもいいかと思います。

液状化で家が大きな損害を受ける可能性も。事前に地盤を調査しよう

液状化が起きてしまうと、家が傾くなど、生活に大きな影響を与える可能性が高いです。

せっかく家を建てても、液状化ですぐ補修が必要になってしまったとなれば、それだけでも大きな費用がかかってしまいますし、精神的にも厳しいでしょう。

液状化しやすい土地があることは確かなので、家を建てる前にまずはしっかりと地盤の調査をすることが大切です。

今なら液状化特約を結ぶことが可能な業者もありますので、不安に思ったらまずは無料でチェックできるハザードマップで、一度土地を調べてみてはいかがでしょうか。

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