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表層地盤

表層地盤とは

表層地盤とは、私たちが家や建物を建てる場所の地面の一番上の層のことです。地球の表面から数十メートルの深さまでの地面の部分を指します。この部分は、建物を支える大切な役割を持っています。地面は見た目では分かりませんが、場所によって固さや性質が大きく異なります。

表層地盤は、長い年月をかけて形成されてきました。川の流れで運ばれてきた土や砂、火山の噴火で積もった灰、海の底だった場所に溜まった泥などが重なってできています。このため、場所によって表層地盤の性質はとても違います。例えば、山の近くは岩が多く固い地盤が多いですが、川や海の近くは柔らかい土や砂でできていることが多いです。

建物を建てるときには、この表層地盤の性質を知ることがとても大切です。地盤が弱いと建物が傾いたり、地震の時に大きな被害を受けたりする可能性があるからです。そのため、家や建物を建てる前には、必ず表層地盤の調査を行います。

表層地盤の特性

表層地盤には、いくつかの重要な特性があります。これらの特性によって、その上に建てる建物の安全性が大きく変わってきます。

硬さと支持力

表層地盤の最も大切な特性は「硬さ」です。地盤の硬さは「支持力」とも呼ばれ、どれだけの重さを支えられるかを示します。硬い岩盤はとても強い支持力を持ちますが、柔らかい粘土や砂は支持力が弱いことがあります。支持力が弱い地盤の上に重い建物を建てると、建物が徐々に沈んでいくことがあります。

水はけ(透水性)

地盤がどれだけ水を通すかという性質も大切です。これを「透水性」と呼びます。砂や砂利は水をよく通しますが、粘土は水を通しにくいです。水はけが悪いと、大雨の時に水が溜まりやすくなり、地盤が弱くなることがあります。

変形のしやすさ

地盤は重さがかかると少しずつ形が変わることがあります。これを「圧密」や「沈下」と呼びます。特に粘土質の地盤は、時間をかけて少しずつ縮んでいくことがあります。このため、建物を建てた後も少しずつ沈んでいくことがあるのです。

地震への反応

地震が起きたとき、表層地盤は揺れを大きくしたり小さくしたりします。柔らかい地盤は地震の揺れを大きくすることが多いです。また、水を多く含んだ砂の地盤では「液状化現象」が起きることもあります。これは、地震の揺れで砂と水が混ざり合い、一時的に地盤が液体のようになる現象です。

表層地盤の種類

表層地盤は、その成り立ちや含まれる材料によって、いくつかの種類に分けることができます。それぞれの種類によって、性質や建物への影響が異なります。

岩盤

岩でできた地盤です。非常に硬く、建物をしっかりと支えることができます。地震の揺れも比較的小さくなる傾向があります。ただし、岩盤は場所によって硬さが違うことがあり、風化して弱くなっている場合もあります。

砂質地盤

砂が多く含まれる地盤です。水はけが良く、建物の重さでそれほど沈みませんが、地震の時に液状化しやすいという弱点があります。特に地下水位が高い場所(水がたくさんある場所)では注意が必要です。

粘土質地盤

粘土が多く含まれる地盤です。水を通しにくく、建物の重さで少しずつ沈む性質があります。長い時間をかけて圧密沈下(じわじわと沈むこと)が起こることがあるため、注意が必要です。

礫質(れきしつ)地盤

小石や砂利が多く含まれる地盤です。水はけが良く、支持力も比較的高いです。ただし、石と石の間に細かい土が入っている場合は、その土の性質にも影響されます。

盛土・埋立地

人工的に土を盛ったり、海や川を埋め立てたりしてできた地盤です。自然にできた地盤に比べて弱いことが多く、地震の際に揺れが大きくなりやすいです。特に古い盛土や埋立地は、現在の技術基準で作られていないことがあるため、より注意が必要です。

表層地盤の種類と特徴
地盤の種類 特徴 建物への影響
岩盤 非常に硬い、安定している 建物をしっかり支える、地震の揺れが小さい
砂質地盤 水はけが良い、粒が均一 沈下は少ないが、液状化の可能性がある
粘土質地盤 水はけが悪い、粘りがある 時間をかけて沈下することがある
礫質地盤 小石や砂利が多い、水はけが良い 比較的安定している
盛土・埋立地 人工的に作られた、不均一なことが多い 地震時に揺れが大きい、不同沈下の可能性がある

表層地盤の調査方法

建物を安全に建てるためには、表層地盤の性質を詳しく調べる必要があります。そのために、いくつかの調査方法が使われています。

ボーリング調査

地面に穴を掘って、地盤の様子を直接調べる方法です。専用の機械で地面に細い穴を掘り、地中からサンプル(土の試料)を採取します。このサンプルを調べることで、地盤の種類や硬さ、水の含み具合などを詳しく知ることができます。地盤の状態を最も正確に知ることができる方法ですが、費用がかかることが多いです。

標準貫入試験

ボーリング調査と一緒に行われることが多い試験です。一定の重さのおもりを一定の高さから落として、地盤に棒を打ち込みます。この棒が30cm進むのに必要な打撃回数を「N値」と呼び、この数値から地盤の硬さを判断します。N値が大きいほど、地盤が硬いことを示します。

スウェーデン式サウンディング試験

小さな家を建てる時によく使われる調査方法です。細い棒を地面に押し込んだり回したりして、その抵抗から地盤の硬さを調べます。ボーリング調査に比べて簡単で費用も安いですが、得られる情報は限られています。

表面波探査

地面をハンマーなどで叩いて人工的に小さな振動(波)を起こし、その伝わり方を測定する方法です。波の伝わり方から、地盤の硬さや層の構造を推定します。広い範囲の地盤を調べるのに適していますが、詳細な情報を得るには他の調査と組み合わせることが多いです。

地盤調査の流れ

  1. 土地の歴史や周辺の地盤情報を調べる(机上調査)
  2. 現地で実際に地盤を調査する(現地調査)
  3. 調査結果を分析して、地盤の性質や問題点を把握する
  4. 分析結果をもとに、適切な基礎構造や地盤改良の方法を決める

表層地盤が建物に与える影響

表層地盤の状態は、その上に建てる建物の安全性や寿命に大きな影響を与えます。主な影響には次のようなものがあります。

不同沈下

建物の一部分だけが沈むことを「不同沈下」と言います。地盤の硬さにむらがあると、建物の重さによって柔らかい部分だけが沈み込みます。その結果、建物に傾きや歪みが生じ、壁にひび割れが発生したり、ドアや窓の開閉がしづらくなったりします。ひどい場合は、建物の構造自体に悪影響を及ぼすこともあります。

液状化現象

地震の際に、水を含んだ砂の地盤で起こる現象です。地震の揺れによって砂の粒と水が分離し、地盤が一時的に液体のような状態になります。液状化が起きると、地盤の支持力が急激に低下し、建物が傾いたり沈んだりします。また、地面から砂と水の混ざったものが噴き出す「噴砂」という現象も起こります。

地震動の増幅

地震の揺れは、表層地盤の性質によって大きくなったり小さくなったりします。特に柔らかい地盤では、地震の揺れが増幅されやすいです。そのため、同じ地震でも地盤の違いによって被害の大きさが異なることがあります。

地盤災害

地盤の状態によっては、大雨や地震の際に土砂崩れや地すべりなどの災害が発生することがあります。特に傾斜地や人工的に造成された土地では、このようなリスクに注意が必要です。

建物の揺れやすさ

地盤の硬さは、日常的な建物の揺れやすさにも影響します。柔らかい地盤の上に建つ建物は、車の通行や風などの小さな振動でも揺れを感じやすくなることがあります。

表層地盤の改良方法

地盤調査の結果、問題があると判断された場合には、地盤を改良する必要があります。地盤改良には様々な方法があり、地盤の状態や建物の種類によって適切な方法が選ばれます。

表層改良

地表から1~2メートルの浅い部分だけを改良する方法です。柔らかい土を掘り出して、砕石や砂などの良質な土と入れ替えたり、セメントなどを混ぜて固めたりします。小さな建物や比較的良好な地盤の場合に使われることが多いです。

柱状改良

地中に柱のような固い部分を作る方法です。専用の機械で地盤にセメントなどの固化材を注入し、直径50cm~1m程度の固い柱を作ります。これらの柱が建物を支える杭のような役割を果たします。中規模の建物によく使われる方法です。

杭基礎

地中深くまで杭を打ち込んで、硬い地層に建物の重さを伝える方法です。地表の柔らかい地盤を無視して、より深い固い地盤に建物を支持させることができます。大きな建物や特に地盤が悪い場合に用いられます。

鋼管杭

鋼鉄でできた管状の杭を地中に打ち込む方法です。強度が高く、細い杭でも大きな重さを支えられます。また、騒音や振動を比較的抑えて施工できるのも特徴です。

深層混合処理工法

専用の機械で地中深くまでセメントなどの固化材を混ぜ込み、地盤全体を固める方法です。液状化対策などに効果的ですが、費用がかかることが多いです。

表層地盤に関する法規制・基準

安全な建物を建てるために、表層地盤に関連するいくつかの法律や基準が定められています。これらは建物の安全性を確保するために重要な役割を果たしています。

建築基準法

日本の建築物に関する最も基本的な法律です。この中で、建物の基礎は「地盤の沈下や変形に対して構造耐力上安全なものとすること」と定められています。つまり、どんな地盤であっても、その上に建てる建物が安全であるように適切な基礎を設けなければならないのです。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)

新しく建てる住宅の品質を保証するための法律です。この法律に基づく「住宅性能表示制度」では、地盤の強さや基礎の構造などが評価項目に含まれています。

宅地造成等規制法

宅地の造成工事を規制し、崖崩れや土砂の流出などによる災害を防ぐための法律です。傾斜地などを宅地に変える際には、この法律に基づいた安全対策が必要です。

地盤調査の基準

地盤調査には、日本建築学会や地盤工学会などが定めた様々な基準があります。これらの基準に従って調査を行うことで、地盤の状態を正確に把握することができます。

地域ごとの規制

各地方自治体が独自に定めている建築に関する条例や指導要綱があります。特に地盤が悪いことで知られる地域では、より厳しい基準が設けられていることがあります。

専門用語解説

表層地盤に関連する専門用語について、簡単に解説します。

N値

標準貫入試験で測定される地盤の硬さを表す数値です。重さ63.5kgのハンマーを76cm上から落として、サンプラーと呼ばれる筒を30cm地中に打ち込むのに必要な打撃回数を指します。N値が大きいほど地盤が硬いことを示します。一般的に、N値が10以上あれば比較的良好な地盤と考えられます。

支持層

建物の重さを支えることができる硬い地層のことです。建物の基礎は、この支持層に届くように設計されることが多いです。

地耐力

地盤がどれだけの重さを支えられるかを示す数値です。単位は kN/m²(キロニュートン毎平方メートル)を使います。地耐力が高いほど、より重い建物を支えることができます。

圧密沈下

粘土質の地盤に長時間重さがかかり続けると、地盤の中の水が少しずつ押し出されて土の粒が詰まっていく現象です。その結果、地盤が徐々に沈下していきます。

液状化指数(PL値)

地震時に地盤が液状化する可能性を示す指標です。この値が大きいほど、液状化の危険性が高いことを示します。

許容応力度

地盤や建築材料が安全に耐えられる力の大きさを指します。この値を超える力がかかると、地盤の沈下や建物の破壊につながる恐れがあります。

地盤補強

弱い地盤を強くするための様々な工法の総称です。地盤の性質や建物の種類によって、適切な補強方法が選ばれます。

表面波探査

地面に人工的に振動を与え、その振動が地中をどのように伝わるかを測定することで、地盤の構造を調べる方法です。非破壊で広い範囲の地盤を調査できる特徴があります。

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